《視点》不便と手間を解決する

2020/01/08 06:23 更新


 先日、電車内に忘れ物をしてしまい、JR西日本のセンターへ連絡しようとしたところ、自動応答のチャットボットサービスがあることを知り、スマホ経由で利用した。

 以前だと忘れ物センターにかけた電話がなかなかつながらない上、オペレーターとの口頭でのやり取りも面倒だった。チャットボットだと、紛失の日時や場所、落とした物の種類や特徴など自動的に聞いてくる項目にLINEのメッセージ感覚で回答し、後でオペレーターから電話がかかってくる。おかげで探し物はすぐに見つかり、事なきを得た。

 利用者にとっては24時間応答してくれ、口頭と違って合理的に用件を伝えられる。JR側にとっても業務が効率化でき、オペレーターにかかる負担は軽減されたようだ。JR東日本も19年春から同様のサービスを開始している。

 ECなどでは接客用チャットボットを導入する例が増えているが、まだ活用の余地があるように思う。忘れ物センターのように、客の「不便」と企業や店の「手間」を同時に解決できる点に活用のヒントがありそうだ。

(恵)



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