【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米国最大の総合アパレルメーカー、VFコーポレーションの第3四半期決算(10~12月)は売上高が29億6028万ドル(前年同期比16%減)、純損益は4245万ドルの赤字(前年同期は5億787万ドルの黒字)となった。赤字幅は前期より縮小したが、第1四半期以来、減収赤字が続く。1年半近く減収が続く「ヴァンズ」の29%減に加え、これまで2ケタ台の増収を続けていた「ザ・ノース・フェイス」の10%減が響いた。
暖冬の影響もあり、地域別では、アメリカの24%減に加え、欧州・中東・アフリカが7%減。増収はアジアパシフィックの2%増だけだった。ブランド別の売上高は、ザ・ノース・フェイス11億9210万ドル、ヴァンズ6億6820万ドル、「ティンバーランド」4億7300万ドルで21%減、「ディッキーズ」1億4790万ドルで16%減、「シュプリーム」などその他は4億7900万ドルで6%減。当期は全ブランドが減収となった。
昨年7月に社長兼CEO(最高経営責任者)に就任したブラッケン・ダレル氏は、「残念な結果」としつつ、当期は「在庫の改善が進み、粗利益が拡大した。今後は、ヴァンズでデジタルに投資、ブランドの収益力を高めていく」とコメントした。