TSIのレディスブランド「ルフィル」は、進めてきた出店戦略に区切りをつけ、既存店とECの売り上げ拡大に軸足を移す。今春に三越銀座店とニュウマン高輪店を開き、8月にも新店を出す。百貨店4店、ファッションビル4店の計8店体制となる。
3~5月の既存店売上高は前年を上回った。特に、25年3月にオープンした阪急うめだ本店では、定番のスリットパンツや機能素材「ソロテックス」を使ったブラウスなどが好調で、前年同期比20%増に迫る勢いで推移した。新店の三越銀座店も想定を超えて好調だ。
既存店のうち開店から年数がたった店舗では、定番商品への反応が鈍くなるため、館や客層に応じた個店施策を強めている。ニュウマン新宿店では6月中旬、機能素材を軸に商品を編集し、特集企画を実施。6月後半に納品予定だった商品を前倒しし、既存商品と併せて展開。ブランドの強みを打ち出し、館内の新規客獲得につなげた。
店舗別注も拡充する。ニュウマン新宿店では、価格を抑えながらデザイン性を強めた商品の企画を進める。JR名古屋高島屋店では、販売員の要望を反映したセットアップを開発し、顧客向け受注会と連動して販売する。店舗の販売動向や要望を商品企画に取り込み、既存店の成長につなげる。
課題はEC。自社EC「ミックスドットトーキョー」がオープンして約1年が経過したが、ブランドの売り上げは想定以下で推移している。対策として、インフルエンサーや著名人の動画配信における商品紹介を強化する。起用する人物や時期、対象商品を事前に決め、在庫も一定程度積む。
動画配信後はEC売り上げに加え、店頭への来店や購買も販売員が集計し、それを基に検証する。各店でインフルエンサー別の反響を集計し、地域差も分析する。出店で店舗網が広がり、動画を見た客が実物を確認できる接点も増えている。
