TSIホールディングス(HD)の25年2月期・第1四半期の業績は減収減益だった。売上高はほぼ前年並みだったが、営業利益は、原材料の高騰などによる売上原価の増加や今年3月からの構造改革に伴う経費がかさみ大きく減った。27年2月期を最終年度とする構造改革の進捗(しんちょく)に関しては、「計画通り」(下地毅社長)としている。
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売上高は、前年同期比0.2%減の392億9000万円だった。3月の天候不順で滑り出しは厳しく、尻上がりに回復したが実績には届かなかった。販路別では、人流の回復とインバウンド需要により、国内の実店舗は3.4%増(百貨店3.7%減、ファッションビルなど百貨店以外5.6%増)だったが、ECは5.2%減と厳しかった。主力ブランド別では、「パーリーゲイツ」6.9%減、「ナチュラルビューティーベーシック」7.4%減、「マーガレット・ハウエル」6.9%増、「ナノ・ユニバース」0.7%増、「アヴィレックス」「ステューシー」はともに2ケタ増。
一方、営業利益は44.5%減の10億1000万円。原材料の高騰や在庫増加に伴う評価損の影響による売上原価の増加と、人件費や構造改革費用による販売・管理費の増加が響いた。
22年4月に発表した中期経営計画「TIP25」を更新、今年3月から新たに「TIP27」として走り始めた構造改革の進捗については、第1四半期は改革費用が先行しているものの、計画通りとしている。
「仕入原価低減」や「需給管理の適正化」など五つのプロジェクトで中計期間中に100億円の改善効果を見込むが、うち、価格の見直しや販管費の削減などで、下期以降、段階的に効果が表れるという。