気温に合わせた実需での購入が顕著になっている。繊研新聞社が有力店を対象に実施した「24年春夏トレンドチェック・結果」のアンケート調査で、機能的なスポーツアイテムを取り入れた「スポーツミックス」が1位に浮上。快適に着られるTシャツとデニムパンツが一番の売れ筋となった。
【関連記事】24年春夏トレンドチェック:結果 「スポーツミックス」が1位
「気温に準じた購買のモチベーションはさらに進んでおり、長袖に適した気温の時のノースリーブや、ノースリーブに合った気温の時の長袖などは売れにくくなっていると感じる」とはユナイテッドアローズ。早くから暑くなったため、サマーニットよりもジャージーに支持が集まっており、Tシャツが早い時期から今も継続して売れているという店が多かった。
ただ、Tシャツ一枚でも何を選ぶか。「何度か下見をしたり、他ブランドと入念に比較したり、慎重に買い物をされている印象」(松屋)、「良いものを買おうとする堅実なお客様が増えているように思う」(そごう・西武)などと、入念な下調べを経て、購入している傾向だ。
気温だけでなく、為替による物価高の影響も大きい。商品の価格やクオリティーを比較検討し、本当に「良い」としたものや一点豪華主義の消費が、一層強まっている。