豊島は、AI(人工知能)技術を活用した最先端の服作り「バーチャルスタンダード」シリーズを打ち出す。3D・CGによる製品画像と、アバターモデルが着装した画像を生成するアパレル企画支援サービス「バーチャルスタンダードファブリックジーニー」(ファブリックジーニー)が代表例。
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ファブリックジーニーはユーザーがアイテムや生地、色・柄などを選択することで画像を生成し、製品企画における迅速なデザイン作成を可能にするもの。AI技術により、リアルな生地イメージと3D製品画像を瞬時に生成する。直感的で簡単な操作が可能なUI(ユーザーインターフェイス)で、素材やカラー、パターンを選択するカスタマイズ機能に優れている。
これに合わせて、画像AIソフト「バーチャルスタンダードAIパターン」を使い、多様なパターンを作成する。これは、フラワーやドット、ボーダー、ストライプなどの柄をベースに、「可愛い」「センスのある」「不揃い」など46のキーワードからデザイナーの感性や、ブランドイメージに沿った柄を絞り込んで提案する。更に3D・CGデータの学習機能を活用することで、より高精度な質感の再現性が可能になるという。
アパレル製品の採寸作業を自動化する装置「バーチャルスタンダードAIメジャー」は、専用カメラで製品を撮影するだけで、数秒で採寸が完了する。採寸箇所はモニター上で調整し、30カ所のカスタマイズチェックができる。データは保存され外部システムとの連携が可能だ。
現在開催中の総合展では、生成AIによって創作したファッションウェアを披露した。AIファッション企画プロデュース会社のスタジオ・ディ・オー・ジー(東京)と協働。プロンプト(画像を生成するための言葉)を入力するだけで、動画映像や音楽を創造するAIファッションの進化を見せた。