東洋紡糸工業(大阪府忠岡町)は、25~26年秋冬物で、カシミヤ糸の売上高が前年に比べ約10%増えた。特に11~12月は動きが良く、価格より品質を重視する需要の受け皿となった。
高品質なカシミヤ糸がイタリア向けで好調だった。高級ブランドが春夏向けとして採用したほか、引き続き秋冬向けにも使用されている。イタリアで製造するブランドからの引き合いを背景に、2年前から稼働しているイタリアの代理店が軌道に乗り始めた。海外売り上げ比率はまだ小さいが、徐々に拡大している。
素材開発では、デニムの裏側にカシミヤを使用した生地や、カシミヤとコットンを組み合わせたフリースなどを新たに打ち出している。デニムは欧州ブランドで採用。日本の技術を生かし、保温性と着用時の快適性を高めた設計が特徴だ。さらに高級ゾーンでは、カシミヤとシルクやビキューナを混紡した素材が人気で、ベビー用マントなどに採用されている。

製品は昨年、韓国の代理店を通じ、自社ブランド「カシミコ」を販売し、好評。26年は製品ラインナップを拡充、コロナ禍で止まっていた若手デザイナーとの協業による新ブランドを立ち上げる予定。
また、親会社の島精機製作所との連携を強化、同社の機械ユーザーと一体となりニーズに合わせた物作りを進める。
