東急不動産は渋谷駅西口前の桜丘地区に23年11月に完工した大型複合施設「渋谷サクラステージ」を7月25日に本格開業する。デッキの新設やJR駅新改札と直結するなどして回遊性を高めるとともに、アート、音楽などのカルチャー発信やスタートアップ支援などで「新しい文化が生まれる街作り」(星野浩明社長)を目指す。
(有井学)
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商業施設は高層ビル2棟の地下1階~地上5階、店舗面積約1万5200平方メートルで、東急不動産所有区画が52店、地権者区画が約50店。東急不動産所有の商業区画は東急不動産SCマネジメントが運営する。7月25日に37店がオープンして、計49店となり、3店は年内に出店する。「コロナ禍を経て、商業施設のあり方が変化している」(黒川泰宏都市事業ユニット渋谷事業本部執行役員本部長)とし、イベントなどを行う体験型店舗を全体の約6割とし、衣料品主力店はゼロにした。全体の約3割を飲食、「街の課題を解決する」ため、食品スーパーなど生活・サービスを約3割とした。
東急不動産と昨年5月に街作り協定を結んだカルチュア・コンビニエンス・クラブが4店を出店、4階に「ツタヤブックストア」とシェアラウンジ、次世代アーティスト支援スペースを出す。4階はゲーム、アート、音楽などのインディークリエイターのイベントと作品の販売を行う「404ノットファウンド」、フードホールを含めた飲食店も入る。
3階はキャラクター雑貨店とコスメ「ケイト」の旗艦店、デジタル技術体験やイベントスペースなどで構成する。同施設は東急グループの渋谷駅前大型開発の「ラストピース」(星野社長)となるが、今後も周辺も含めて複数の開発を計画する。