東急不動産は東京・原宿の明治通り交差点沿いに4月17日に開業する東急プラザ原宿「ハラカド」(地下3階~地上9階、延べ床面積約1万9940平方メートル)で、クリエイター支援のプラットフォーム作りや「体験型メディア」での情報発信などに取り組み、「商業施設ではなく、“創造施設”を目指す」(黒川泰宏執行役員都市事業ユニット渋谷事業本部執行役員本部長)。インバウンドの取り込みも狙い、全体の年間来館者数は1000万人を目指す。近接する東急プラザ表参道との相乗効果も発揮させる。
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店舗は地下1階~地上7階で、秋に路面にオープンする「ディオール」などを含めて75店。体験型メディアとして、地下1階にインバウンド需要も見据えた銭湯「小杉湯原宿」と湯上り部で、花王や「アンダーアーマー」などとの協業企画を行う「チカイチ」、地上2階に雑誌との協業イベントなども行う雑誌ライブラリー「カバー」、4階にサステイナビリティーをテーマにした企画などを行うイベントスペース「ハラッパ」などを設ける。3階を会員制ラウンジやカフェ、アートギャラリー、ソーシャルスタジオ、ラジオ放送局など17店で構成するクリエイターズフロアとする。刺し子による衣料品・雑貨「テラス」も初の常設店を出す。
地上5~6階は計22店が入る飲食フロアで、ファッションを含む物販は主に2階に集積した。ファッション・雑貨は路面のディオールや「ジョーマローンロンドン」をハイブランドとして配置するとともに、「原宿・神宮前エリアらしさを重視したクリエイティブで、様々なチャレンジをするテナント」を入れる。2階に「デスペラード」「レッドトウキョウ」「フォーティーセブン」「テンガランド」「オンデーズ」「ハレ」などが入る。
「新しい収益モデル」にも取り組む。物販などによる賃料収入を収入全体の「半分強」とし、それ以外は体験型メディアなどによる広告収入とする。これを機に、「今後の商業施設運営のあり方を模索していく」という。