東京ミッドタウン 30日に開業10周年

2017/03/21 06:30 更新


 三井不動産グループが東京・六本木で運営する大型複合施設、東京ミッドタウン(運営・東京ミッドタウンマネジメント)が、30日で開業10周年を迎える。

 03年に森ビルが開業した六本木ヒルズとともに、オフィス、商業、住宅、ホテルと文化施設などを複合した「新たな街」を作り、「六本木で物販は難しい」とされたなか、ファッションを中心にした商業ゾーンの売り上げも順調に伸ばしてきた。

 10周年を機に、開業来のコンセプトである「ジャパンバリューの発信」と「都心の上質な日常提案」を進化させるため、商業ゾーンの改装と大型イベントを実施。商業ゾーンの改装完了後の年間売上高は、過去最高だった16年3月期の290億円を上回る300億円を目指す。

 同施設は旧・防衛庁跡地に開業した。敷地面積は約6万8900平方メートル、延べ床面積は約56万3800平方メートル。商業施設面積は約7万1000平方メートルで、ファッション、飲食、食物販を中心に約130店が入る。収益の柱であるオフィスは延べ床面積で全体の55%を占め、約1万8000人が就業する。

 開業来、周辺人口が拡大するともに、サントリー美術館や「21‐21デザインサイト」などを活用したアート、デザインの発信、広大な芝生広場を活用したイベントを積極的に実施している成果などで、来街者がこの3年間で年間平均約3000万人に増加。開業から昨年末までの累計来街者数は約2億9000万人に達した。

 商業ゾーンの売上高は初年度の280億円をピークに、リーマンショックの影響を受けた08年度から伸び悩んだが、12年度以降は復調した。13年度は42店を刷新し、海外ブランドや国内セレクトショップなど高感度ファッションを拡充した効果で268億円(前期比約13%増)を達成。15年度は既存店舗での顧客拡大策と三越伊勢丹の新業態セレクト店「イセタンサローネ」などの導入により8.6%の増収となった。

 今期は春夏に行う改装に伴い、大型休業区画があるため、「通期での増収は難しい」が、営業区画ベースでは前年実績を確保できる見通し。MDに加え、外国人客への対応を含め、「研修を中心に積み上げてきた“おもてなし”の接客・サービスが支持されている」(中村康浩社長)とする。

 春夏の改装は25店を刷新、新店12店を導入する。欧米飲食店の日本1号店を複数入れるほか、31日に生活雑貨「シロ・ホーム」、家具・インテリア雑貨「ヒダ」などを導入し、ライフスタイル提案を強化。さらに、外苑東通りに面した1階の区画に「コムデギャルソン」を7月上旬に入れ、ファッション感度をさらに高める。

 共用部も今月15日に刷新、ムスリム圏客のニーズに対応して礼拝室を男女別に作ったほか、ここ数年、近隣に子育てファミリーが増加していることを踏まえ、地下1階のインフォメーションカウンターを拡大し、ベビーカーの貸し出しスペースを新設した。

 10周年記念イベントは広場を活用した全館企画に加え、サントリー美術館やホテルのザ・リッツ・カールトン東京などミッドタウン内各施設も個別に行い、「街全体での活性化」を図る。


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