ファッション製品の輸入卸・製造のティ・エヌ・ノムラ(大阪市)は既存事業の拡大と新ブランド導入で、17年3月期に前期比10%増の110億円の売上高を見込む。
同社は01年の設立以来、売り上げを一度も落としておらず、売上高の100億円超えは初めてとなる。日本未販売のブランド導入を基本に扱いアイテムは多岐に渡る。変化対応を重視した経営方針で「積極的に若い社員を登用して新事業に挑戦しやすい社風にしている」(野村敏治社長)。
オロビアンコの時計「タイムオラ」や英国のロイヤルメールバッグ「マイケルリンネル」などのライセンス生産・販売、アイルランドの毛織物「アボカ」の輸入販売などを手掛ける。革財布・小物「ハックニー」などオリジナルブランドもある。
6月に新たに導入したのはセレクトョップ向けのサングラス「ミスターボーホー」と、専門店、百貨店向けのアクセサリー「ジュリエッタアルバレス」。両ブランドとも13年にスペインでスタートした。サングラス、アクセサリーの導入は同社初。ミスターボーホーはシンプルでベーシックかつクラシカルなデザインを特徴とする。全てイタリア生産で中心価格は1万円。サングラスのほか時計もある。
ジュリエッタアルバレスは宇宙と幾何学がデザインテーマ。セラミックと金属をミックスさせ、手作りで全てが一点物と独自性が強いのが特徴。中心価格帯は7000~9800円。当初秋ごろに発売する予定だったが、商談での反応が良かったため、6月に百貨店で期間限定店を開設することにした。
9月には、カジュアルバッグの「ユーコンアクロバティックス」「ドーナツ」を導入する。ユーコンアクロバティックスは01年設立のファッションブランド。ドイツ・ベルリンを中心とし、アーティストとの協業も多い。バッグのコレクションを日本で初めて販売する。ドーナツはバッグパックに特化し、豊富なカラーと機能性が特徴で、頻繁な新作発売も魅力の一つとする。