ジンズ子会社のシンク・ラボ ブース型の書斎が人気

2020/10/13 06:30 更新


 集中して仕事ができる環境を誰にでも簡単に提供したい――ジンズの子会社でソロワーキングスペースを運営するシンク・ラボ(田中仁CEO=最高経営責任者)は、家庭用のブース型書斎を開発した。クラウドファンディングサイト「マクアケ」で9月10日から受注を始め、開始から5分で目標金額の100万円を達成。2週間を待たずに総額1000万円を超え、500人近くが購入した。11月からインターネットで本格販売を始め、卸し先も開拓して販路を広げていく。

(河邑陽子)

 同社は集中を計測できる眼鏡型ウェアラブル機器「ジンズ・ミーム」を使った研究を基に、五感を通して集中に最適な環境を整え、一人で深く考えるためのワークスペースを提供している。コロナ禍で在宅勤務が急速に広まった半面、「仕事に適した机や場所がなく、家では集中できない」と悩む人が多い点に着目し、家庭用のブース型書斎「シンク・ラボホーム」を開発した。

 同社が都内で運営するワークスペースの集中ブースをモデルに、家庭用にブース型デスクを製品化した。ブースは、限られたスペースでも居住と仕事の空間を分けられる構造にした。

折り畳み式で収納でき、どこでも書斎にできる「シンク・ラボホームプラス」

 2種類あり、組み立て式で常設型のシンク・ラボホームは集中のために必要最低限の小さめサイズで、3分で組み立て可能。集中に最適なサイズで折り畳み式の収納型「シンク・ラボホームプラス」は、厚さ10センチほどに3秒で折り畳める。ジンズ・ミームを使った測定では、シンク・ラボホーム使用時は普段の環境と比べて約2倍の集中力だった。

 強度や耐久性に優れた特殊段ボールなど、99%が古紙と木材繊維が原料の自然派素材。金属やプラスチックの使用は最小限に抑え、環境負荷の少ない物作りを目指した。軽くて運びやすく、廃棄が楽な点も売りだ。

 黒1色で一般販売予定価格は税込みでシンク・ラボホーム1万5000円、プラスは5万5000円。「収納できて便利」とプラスが人気だ。マクアケでは10月30日までの期間中に、1000人から、1500万円の受注を目指す。今後は家庭用のアロマや電球、椅子などソロワークスペースでの研究成果を生かした付属品も商品化し、合わせて販売する計画だ。

必要最低限のサイズでコンパクトな常設型「シンク・ラボホーム」(左)と折り畳み式「シンク・ラボホームプラス」の2種類を開発


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