【PR】ファッションビジネスに関わる業界人とって、必携資格と呼ばれるTES(繊維製品品質管理士)の2020年の試験要綱が4月1日に発表され、願書の受付が5/1~5/20に行われる。年間2000名を超える応募があり、アパレル、素材メーカー、商社・卸など多数の業界人がTES資格に挑戦している。
繊研新聞の取材にTES(繊維製品品質管理士)を主宰する一般社団法人日本衣料管理協会大谷芳男理事は「TES(製品品質管理士)は業界の必携資格、資格を通して多くのビジネスパーソン・企業にメリットがあり、ひいては産業全体の活性化につながる」と語る。資格の概要や「ファッションビジネス必携」と呼ばれる所以に迫る。
>>公式HPはこちら
TES(繊維製品品質管理士)とは?
一般社団法人日本衣料管理協会によると、TES(繊維製品品質管理士)は以下のように定義される。
まさにアパレルを含む繊維製品の品質向上を通じ、企業・消費者への利益につなげる「繊維製品」のプロフェッショナルだ。
試験内容も基礎知識を問う短答式のものでは「繊維の種類と性質」「染色・加工」「衣料品等の企画・設計・生産、要求項目と消費性能および試験法、品質保証」「消費者行動の特性とその調査法、消費者問題と消費者政策、繊維関係法律」など幅広い知識が要求される。
記述式では、事例・論文試験を通して知識を活用する識見・応用能力も求められる。合格率は近年20%前後だ。
増える「学ぶビジネスパーソン」「企業の教育支援」
そんな難関資格であるTES(繊維製品品質管理士)に挑むモチベーションはどこから生まれるのだろうか?そこには生産・消費環境が複雑化する中で、「従来通りの横から横に商品を流すビジネスは通用せず、繊維製品への深い縦の垂直連携の理解が求められる」(大谷理事)背景がある。
一人ひとりのビジネスパーソンが自身の関わる繊維製品の本質を理解した上で商いを行う必要性が増す中で、TES(繊維製品品質管理士)の専門的な知識を習得しようという「自己研鑽」へのモチベーションが増している。このようなビジネス環境を理解した企業の中には、社として社員のTES(製品品質管理士)取得を推奨している。受験料・テキスト代などの補助や昇格への取得必須化・給料への資格手当などの人事制度への採用、なかには「合格者1人あたり数十万円の報奨金を出す」(大谷理事)企業まであるという。
魅力的なコミュニティ活動「TES会」
TES(繊維製品品質管理士)のユニークな点が、有資格者を集めた組織活動「TES会」だ。TES会は有資格者の組織として、様々な活動を行っている。資格取得と同時にTES会の会員に登録される仕組みとなっており現在約3600人の会員組織となっている。会員には、素材・染色・縫製などの川上企業、生産・流通・販売などの川中・川下企業まで、企業規模も大中小と幅広い会員組織となっており、東日本、中部、西日本、北陸、中国と5つの支部に分かれて活動を行っている。
業種・業態を超えたそれぞれの繊維製品のプロフェッショナルが集い、行政との連携やネットワーク活動、勉強会・研究会の自己研鑽活動を積極的に行っている。このようなTES(繊維製品品質管理士)資格を媒介にしたコミュニティ活動は、互いの刺激となり有資格者にとって大きな魅力となっている。
業界を支えるTES(繊維製品品質管理士)
改めて近年、繊維・ファッション業界は複雑で不安定な環境を深めている。そんな時代だからこそ、業界で働く一人ひとりが「高度な人材」となっていく必要がある。そのためには「個人としての自己研鑽」「企業としての教育」がより一層求められる。教育を通して業界に向き合うTES(繊維製品品質管理士)の社会的な意義は大きい。
データでわかるTES(繊維製品品質管理士)
■2019年TES出願者【業種×主要業務】(単位:人)
- 業種順にはアパレル、素材メーカー、商社・卸がベスト3
- 主要業務順には営業、商品企画、品質管理がベスト3
- 近年では商社からの出願が増えている
■年齢別の出願者数傾向
- 出願者は20歳代がトップ、38.9%
- 30歳代が次点、28.95%
- 若い世代が積極的に出願
■TES試験受験の動機・理由(複数回答) 2019年
- トップの「繊維に関する知識・技術の習得のため」は毎年の傾向
- 技術の裏付けとなる正しい専門知識・基礎知識の取得につながる認識
- 「職場からのTES取得の指示・奨励」も増えている
試験実施概要
■TES試験の出願期間の変更について
新型コロナウイルス感染防止に向けた「緊急事態宣言」が5月6日まで発令されました。
TES試験の出願期間は、5月1日~20日となっておりますが、今年に限り5月11日(月)~5月30日(土)に変更させていただきます。
ご理解のほどよろしくお願いいたします。
現時点では、TES試験は、予定通り7月12日に実施することを前提としておりますが、今後の状況の変化により、試験の実施についての変更(延期、中止、規模縮小、試験場の 変更など)が生じることがあります。
このような事態が発生した場合には、TES公式ホームページでお知らせいたしますので、適宜、ご確認くださいますようお願いいたします。
>>公式HPはこちら