25~26年秋冬向けのテキスタイル商戦が始まった。7月上旬に開かれた国際素材見本市のプルミエール・ヴィジョン・パリ、ミラノウニカでは、クラシックなモチーフをベースにした生地や、ビンテージ感のある温かい雰囲気のテキスタイルが多く見られた。透け感や光沢、柄は大判でインパクトのあるプリントも根強い。気候変動の影響で秋冬ながら梳毛調や薄手への引き合いも出ている。
(三冨裕騎)
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チェックやベロアで
目に付いたのは、クラシックなチェックのバリエーションだ。色合いや糸使いの工夫、透け感といった要素を加え、新たな付加価値を生み出している。
ヴィターレ・バルベリス・カノニコは、アルパカ・ウール・モヘヤ混の太番手糸を使い、手仕事感のある千鳥格子のツイルを提案。ナチュラルなブラウンカラーで、目付は900グラムと手持ち感も特徴、コートやジャケット用途で引き合いがある。セテリエ・アルジェンティは、ウール・ナイロンで透け感のあるチェックのカットジャカード。合繊の持つ光沢感とウールのナチュラルな雰囲気のミックスが面白い。
一方、「クラシカルな色合いが新鮮、インスタグラムなどで映えるような大柄がいい」と話すのはローラン・ガリーグ。ウール・モヘヤ・ナイロン混のシャギーを大柄のチェックで表現した。