明治期に麻の紡織から事業をスタートした帝国繊維。以来、麻の高強度という機能性を生かした消防用ホースの販売から、防災事業を大きく伸ばしてきた。相次ぐ自然災害などで防災事業が伸びるなか、天然繊維である麻が中心の繊維事業は原料の高騰など向かい風が吹いている。防災統括部長、副社長を経て21年に社長に就任した桝谷徹さんは、「社会の安全、生活文化の向上に貢献する企業」へと、防災と繊維の両輪で挑む。
麻の適正価格化へ、価値を訴求
――24年上期の繊維事業について。
繊維事業で増収増益でした。要因は、防衛予算の増加が大きなポイントだったと思います。主力製品である天幕や作業外皮の需要が、特に防衛・消防関係で増加していることがこの結果につながりました。
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