デジタル・自動化進むミシン 熟練工でなくても高品質

2017/05/19 06:30 更新


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 ドイツ・フランクフルトで開かれた縫製、繊維加工技術の見本市テックスプロセスでは、ミシンのネットワーク化と並び、デジタル化や自動化が焦点となった。ファストファッションに求められる短納期、低コスト生産に対応するための産地移転や人手不足は世界共通の課題。誰でも簡単、安全に高品質な縫製ができるニーズは日増しに高まっている。

(三冨裕騎)

 ブラザー工業やJUKIが開発したデジタル調整の本縫いミシンが注目されているが、刺繍ミシンもデジタル化が進んでいる。刺繍ミシン製造のタジマ工業は、上糸のテンションを自動でコントロールする装置「i‐TM」(インテリジェントスレッドマネジメント)を新たに開発した。刺繍は生地の厚さなどによって糸調子を手動で調整するため経験が必要だが、今回の装置は非熟練工でも容易に高品質な刺繍が可能。特に一直線のステッチがきれいに仕上がる。糸の調整やテスト縫製が不要のため、生産工程の短縮にも貢献する。

刺繍糸のテンションを自動でコントロールしパッカリングや縫い縮みなどを防ぐ「ⅰ‐TM」(タジマ工業) 

ジェスチャーで動く

 3Dセンサーを活用したミシンも開発された。中国のミシンメーカー西安標準工業傘下のヴェトロン・ティピカル・ヨーロッパは、手の動きをセンサーで感知して動くミシン「ヴェトロン・トレース」(VETRON TRACE)を発表した。生地を置く部分に3Dセンサーを取り付け、手のジェスチャーで自動的に縫製や糸切りを可能にした。ペダル操作が不要なため常に片足を踏み続けるという不自然な体勢から解放されるほか、足に障害を持つ人でも工業用ミシンでの縫製が容易になるメリットもある。作業者の手が針に近づくと止まるなどの機能を持たせることも可能で、参考出品段階だが、今後実用化に向けて開発を進めていく。



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