婦人服専門店の田中興産は、パリの生活雑貨と洋服の新業態「シェルサージュ」を開発、たまプラーザに6日、1号店を出した。華やかな色や柄の雑貨とファッションで、若い女性の日常を遊び心と個性で演出する。
新業態は仕事や家事で忙しい20代後半以上の女性に向け、一人ひとりの生活スタイルを彩る「メイクスタイル」がコンセプト。花を飾ると、自然と周辺を片付けて、空間を特別に彩る――そんなきっかけ作りで女性に寄り添う。
商品構成は生活雑貨が4割で、全て新規取り扱い。欧州テイストのクッション、マグカップ、皿、マットといった手に取りやすいリビング・ダイニング雑貨を揃える。6割を占めるアパレルは、既存店で取り扱うブランドを軸にしながら、色柄で年齢を10歳ほど若返らせた。プリント柄が特徴で、「ミーキャット」など新規を導入した。
たまプラーザテラス店はオープン後すぐに多くの女性が雑貨群に引き寄せられて入店していた。市場にはナチュラルテイストのライフスタイル型ショップが多いが、欧州のフェミニンさや華やぎを打ち出し、差別化を狙う。ダイニング雑貨1000円、リビング雑貨2000円、ワンピース1万6000円。
今春の出店は阪急西宮ガーデンズ、二子玉川ライズ、ららぽーと富士見を加えて4店。秋は1店を予定する。店舗面積は66平方㍍と115平方㍍の2タイプ。出店目標は20店。
同社の前期(14年2月期)決算は、売上高59億6500万円(前期比1・4%増)。出店は1で期末店舗数53。店舗数を大きく増やしてこなかったが、今期は新業態で攻勢をかける。ただ、スタッフの成長に合わせて慎重に出店していく構えだ。