刺繍ミシンメーカーのタジマ工業は、8色コンパクト刺繍ミシン「TAJIMA SAI‐彩‐」(サイ)の20年モデルを発売した。手持ちのパソコンにUSBで接続できる新たな機能を加え、在宅ワークや新規ビジネスの開拓用途などへの拡販を狙う。
サイはプロ仕様の刺繍性能を持ちながらコンパクトなボディーが特徴で、限られたスペースに設置して作業できる。標準付属の刺繍データ作成ソフト「ライタープラス」を使って、簡単な操作でオリジナルの刺繍データを作れる。手描きの絵からのデータ作成も可能だ。
本格的な刺繍を初心者でもできるため、「自宅での時間を活用してネーム刺繍やオーダー刺繍などの副業を気軽に始められる」とする。準備さえ整えれば自動で刺繍するため、家事など他の作業に時間を充てられる。既存の事業のほかに新事業を展開する際にも活用されているという。雑貨店でのネーム刺繍や持ち込みアイテムへのサービス、趣味のレザークラフトに刺繍を取り入れて通販サイトで販売するなどの事例がある。
タジマ工業は工業用多頭式刺繍機を開発・生産し、100カ国以上で販売している。同時に国内の新たな刺繍需要の喚起を目指し、サイを開発して販売に力を入れてきた。SCでのイベントのほか、名古屋・栄で工房「デジタルステッチハウス」を運営し、刺繍の体験を広げている。