大学内にセレクトショップ 学生の感性刺激、社会との接点に

2020/11/07 06:27 更新


「スタンドセブン」をプロデュースした永原太蔵さん

 世界的にも珍しい大学内のセレクトショップがオープンした。「ロンハーマン」などで長くバイヤーを務めてきた永原太蔵さんディレクションによるショップが10月1日、大阪学院大学(大阪府吹田市)にオープンした。ファッションとカルチャーを結びつけ、学生の感性を刺激し、社会との接点になる場と位置付ける。

(古川富雄)

 ショップ名は「スタンドセブン」。同大学内にある紀伊国屋書店の一角にできた。扱い商品はまず、永原さんがデザインした大学オリジナルのTシャツやスウェット。新しいクールなカレッジアイテムとし、誇りが持て、卒業生も楽しめるようにした。「ニューエラ」と協業した大学のロゴ入りキャップ、ロサンゼルスなどで買い付けたビンテージ雑貨、化粧品、トラベルグッズなどを揃える。特別に日本航空、全日空の機内誌、韓国のマガジン『B』も置いている。内装はスケートブランド「ウッデントイ」の大場康司代表が手掛けた。

 オープン時は「スポタカ×ナイキSB」のポップアップを開いている。今後も毎月予定しており、世界で活躍するデザイナー、クリエイターのストーリーや経験が学べるようにする。

 品出し、販売などの運営業務は紀伊国屋書店に依頼している。同書店のスタッフとは事前に打ち合わせを終えた。学生だけでなく、一般の人も利用可能。営業は平日の午前8時45分~午後5時。永原さんは月に1、2回は来店しメンテナンスをする。

 きっかけは永原さんが昨年、同大学で「ファッションについて」講演したこと。同大学の広報担当者は「ファッション業界に就職する学生が多く、社会と関わる場になれば」と期待している。

 軌道に乗れば、「地方の大学や母校(玉川大学)にも広げたい」と永原さんは話す。授業では学べない世界との関わり、知見を育む場所として、教育に還元するプロジェクトにしていく考えだ。

新しくデザインしたカレッジアイテム

(繊研新聞本紙20年10月5日付)



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