靴メーカーのスピングルカンパニー(広島県府中市)は、セルロースナノファイバー(CNF)を使った高耐久ソール「ルベアCNFソール」の外販を開始する。リペア業者と組み、張り替え用にシートで販売する。
ゴム靴底にCNFを配合することで耐摩耗性が向上し、未添加品と比べ、摩耗を4割軽減できる。スニーカー「スピングルムーヴ」でアウトソールに使った物を市販しているが、新たにシートの外販を始める。
大手のリペア業者と商談し、BtoC(企業対消費者取引)の靴底張り替え用に近々、シート売りを始める計画。同社はゴムタイルの床材事業も行っており、高耐久タイプとしてこちらの用途開拓も目指す。
CNFは、草木に含まれるセルロースを構成するナノファイバーで、軽量・高強度の次世代素材として注目されている。21~22年度のNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のCNF技術開発プロジェクトに採択され、開発してきた。粉体のCNFをゴムと混ぜると、通常は凝集して粒状化してしまうが、1年がかりでCNFを分散させる技術を開発した。