S&Oコネクトの紺ブレがヒット 限定した卸先と連携強化

2022/10/27 10:59 更新


デッドストックの綿生地を使ったネイビーブレザー

 トラッドスタイルを象徴するネイビーブレザー(紺ブレ)が人気だ。90年代のリバイバルブームも追い風で、専門店向けメーカー、S&Oコネクト(東京)のメンズブランド「DCホワイト」は絞り込んだ卸先とがっちり組み、今春夏と秋冬で1000着(予約含む)販売するヒットになった。

 紺ブレは1シーズンに1アイテムを掘り下げる「アルティメット」シリーズの第1弾で、22年春夏物から開始した。30年前のデッドストックのウエストポイントの綿生地をネイビーに染色し、経年変化が楽しめるようにしつつ、縫製はテーラードの技術で立体的なナチュラルショルダーに仕上げた。税込み5万5000円。今春夏物は予約販売受注会が好評で2月の出荷前に完売、追加生産して600着の販売。秋冬物は400着を受注した。地方の個店など15店に限定した試みで、仕入れ条件などを整理した上で追加フォロー体制を築き、互いに店頭情報を共有し、プロパー消化まで協力し合ったことが実った。

 同シリーズはブランドを象徴する〝顔となる商品〟作りを目指す。第2弾の今秋冬は紺ブレの起源の「リーファージャケット」を企画した。19世紀の英国海軍の少尉候補生のみに着用が許されたもので、後に学校やスポーツ選手団の制服に発展した。重厚なメルトンを使うのが一般的だが、今回は接結ダブルフェイスのメルトンを使い、手まつりを多用した一枚仕立てで軽い着心地にした。第3弾はチノクロスのスーツを提案する。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事