上海日系百貨店、23年は買い控えで苦戦 選ばれる価値作りに力

2024/02/27 07:58 更新有料会員限定


 上海と周辺都市の日系百貨店は、24年から館内コンテンツの刷新に着手し、来店機会の増加、実店舗で購買する価値を高める。23年の売り上げはコロナの規制解除により客数が回復し、前年比では2ケタ増となったものの、買い控えなどで21年を下回った施設が多い。乱立する商業施設やECとの競争といった従来からの課題とともに、「中国の消費者も商品を厳選して買う傾向が強まった」ことへの対応も重要になっている。これからは、より上位顧客に選ばれる価値と特色作り、旬の商品・コンテンツ・サービスの提供が重要となる。

(上海支局)

上海新世界大丸百貨

コト体験など強化 25年に地下1階を日本式に改装

 上海新世界大丸百貨は、外灘や南京東路歩行街を訪れる観光客が回復し、23年売り上げは前年比57.3%増となった。ただ、21年売り上げ比では5.5%減(ライブコマースを除くと1.5%減)で、客単価は1.5%減。高額品が振るわなかった一方で、飲食や中価格品が活発に動いた。

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