セイバンは11月1日、大人向けバッグの新ブランド「モノリス」を発売した。今後のランドセル市場の縮小を見据え、事業多角化の第1弾として市場を開拓していく。
モノリスはブランドディレクターに中室大輔PRディレクターを起用して企画した。「次世代のスタンダードとなる最高のバッグ&ラゲージを提供する」をキーワードにシンプルでオーセンティックな外見の中に「ややオーバースペックに機能を盛り込んだ」。ランドセル作りのノウハウも取り入れ、背負うスタイルを重視し、バックパック型を基本としたほか、「コーデュラ」ナイロン中空糸を採用して耐久性を持たせた。裏地には廃棄物を再利用した420デニール ナイロンの高密度生地を使用した。
バックパック、ツーウェー、トート、ショルダーの4タイプを用意し、それぞれ生地やポケットなどの仕様を使い分けることで「スタンダード」(630デニール 糸を使用)、「オフィス」(1260デニール 糸を使用)、「プロ」(同)の3タイプを揃えた。パソコンやスマートフォン、モバイルバッテリーなどを収納しやすくしたほか、内装も縫い目や端材が見えないように仕上げた。
1万2000~4万4000円。今回は男性の使用を想定しているが、ユニセックスを基本とする。自社ECサイトで販売する。卸先としてセレクトショップに販路を広げる。将来は直営店の出店も見込む。
同社は少子化によるランドセル市場の縮小に対応し、海外市場の開拓、事業の多角化を重点戦略とする。昨年、海外向けランドセルブランド「シコバ」を立ち上げドイツで販売を開始したほか、ファミリアと共同で保育事業にも乗り出した。商品ではこれまでランドセル以外を扱ったことがなく、新ブランドは初の挑戦となる。