三陽商会のコート専業工場、サンヨーソーイング(青森県七戸町)は19年秋冬、ファクトリー発コートブランド「サンヨーソーイング」を発売する。今年設立50周年を迎えるサンヨーソーイングによるオリジナル商品開発は初めて。
(壁田知佳子)
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「シグニチャーモデル」となるメンズ3型は、デザイナーの吉田十紀人氏と協業した「サンヨーソーイング・バイ・トキト」として発売する。シグニチャーモデルは、中わたライナー付きモーターライディングコート、リバーシブルフーデッドスポーツジャケット、サイクリングアノラック。素材もすべて日本製で、想定小売価格は12万~18万円。吉田氏との協業は20年春夏も継続する予定だ。
9月に改装オープンする三陽銀座タワーと三陽商会の公式ECのほか、ビームスプラスとイタリアのセレクトショップ向けの卸販売も決まった。サンヨーソーイングオリジナル商品としてメンズ、レディスのコートの開発も進めている。
三陽商会は18年に発表した成長戦略で「ジャパン・プレミアム・ファッションカンパニー」を掲げ、戦略の一つとして「日本のクラフトマンシップに基づく圧倒的な物作りの実現」を挙げる。その一環として、祖業のコートを作る自社工場を三陽商会の物作りの象徴として認知度を高めるため、サンヨーソーイングのブランディングプロジェクトを立ち上げた。