ファッションの多様性が高まる浜松市佐鳴台 回遊を楽しめるエリアへ

2024/03/27 14:00 更新会員限定


ハマラジハイツは大きなアンテナのついたレトロなビルを改装して出店。新旧入り混じる街の雰囲気も魅力だ

 静岡県浜松市西部、JR浜松駅からバスで20分ほどの佐鳴台に洋服の個店が集まり始めている。互いを尊重し合える関係を築き、街全体でファッションの力を高める。

専門店の出店加速

 佐鳴台は富裕層を多く抱える高級住宅街。街中には花屋や喫茶店などの個店が点在し、浜松の中でも「人の回遊が多いエリア」と、22年に出店したアメリカントラッドの専門店シトロンの長沼巧佑代表は話す。

 同店の位置する大通り、通称「グリーンストリート」にはこの3年で専門店が集積し始めている。同店の隣には、レディス専門店「デイフェ」、浜松の専門店メイデンボヤージュ(加茂貴将代表)が運営する古着店「セイルオンセイラー」、通りを挟んだ向かいにはメンズ専門店「ハマラジハイツ」がある。幹線通りに向かって3分ほど歩けば「ザ・ノース・フェイス」の路面店もある。

アメリカントラッド専門店のシトロン

 セイルオンセイラーは23年8月にオープンした。浜松の魅力を底上げしたいと、メイデンボヤージュのある駅周辺から離れ、佐鳴台を選んだ。「『魅力的な街とは何か』を考えたとき、あちこちにいい店があること」と考えたため。駅周辺とは別商圏である佐鳴台で新規客の獲得、両店の相互送客も狙いの一つだ。

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