サマンサグローバル 好調なスイーツ事業をさらに拡大 今秋はビューティー事業にも参入

2023/08/29 06:29 更新


自動販売機も導入した羽田空港第2ターミナルの店舗

 サマンサグローバルブランディングアンドリサーチインスティチュートは「バターのいとこ」を主力としたスイーツ事業が好調に伸びていることから今後、店舗を拡大していく。また、新たにビューティー事業にも取り組んでいく。

 同社は20年にバッグブランド「サマンサタバサ」創業者の寺田和正氏が設立し、焼き菓子のバターのいとこを製造販売するGOODNEWS(グッドニュース、栃木県那須町)のパートナー企業となり、連携してスイーツ事業を行ってきた。バターのいとこのほか、グッドニュースのカレーパン「コナとスパイス」、チーズ菓子「ブラウンチーズブラザー」などを販売する店舗を運営している。1号店を20年秋に羽田空港に出し、現在、12店にまで増えた。

 スイーツの人気は上昇し続けており、カレーパンも冷凍商品を加え伸びが顕著だ。バターのいとこの本拠地の那須の工場兼商業施設、GOODNEWSは連日、行列ができる盛況ぶりで、サマンサグローバルの各店も営業時間中に完売する売れ行きだ。7月に開設した大丸札幌店のバターのいとこは月商約4000万円と好スタートを切った。各店とも当初予算を大幅に上回る売り上げだ。

好スタートを切った大丸札幌店

 好調要因として、味や食べやすさのほか、例えばバターのいとこの場合、チーズ製造で廃棄されるホエイを有効活用した菓子であること、牧場と連携するなど農支援事業、スイーツ工場での雇用創出効果など「以前のファッションのような〝あこがれ〟消費から〝応援〟消費へと変化し、そこに刺さったのではないか」(寺田社長)と見ている。

 今秋には大阪を含めて新たに4店を出す。すでに同社の年商は20億円となり、24年8月期は30億円を見込む勢いだ。

 今秋からはビューティー事業に乗り出す。第1弾としてファッショナブルな電動ヘアブラシを発売する。ファッションビジネスで積み上げたノウハウを活用し、「自分に満足感を得られ、心が豊かになるアイテム」を開発していく。

 現在、事業拡大に本腰を入れるためスタッフの確保に力を入れており、店舗体制を整えていく。これまでは期間限定店も出していたが、今後は常設店を主力に販売を広げていく。25年にはGOODNEWSと連携して北海道に2施設目のGOODNEWSを開業する計画だ。



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