進出する複合施設のドーハ・オアシス
【パリ＝松井孝予通信員】仏の百貨店プランタンが今秋、カタールの首都ドーハの高級ホテルを有する複合施設ドーハ・オアシス内に開業する。同社の国外店舗としては、商号・商標契約を16年に終了したプランタン銀座などがある。
プランタン・ドーハ店は3層4万平方メートル。パリ本店に次ぐ規模となる。ファッション、中東で需要の高いビューティー、ホーム、子供服を扱い、スパと14のレストランを併設する。富裕層の女性客を狙い、プレミアムとラグジュアリーファッションを強化。既存のショッピングモールや、既に店舗を構える仏ギャラリー・ラファイエットの競合との差別化を図る。扱う500ブランドのうち、エクスクルーシブやローカルクリエイターが150を占める。
プランタングループは13年、カタールの投資家により買収。19年春に立ち上げた10カ年計画で、21年にドーハとミラノを皮切りに、国外5～10店開設を盛り込んだ国際戦略を掲げていた。その後の新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）を経て、ミラノ進出は中止となった。
