17~18秋冬ピッティ㊤ずばり英国調

2017/01/26 06:50 更新


 17~18年秋冬のクラシックスタイルをうらなうピッティ・イマジネ・ウォモ展の傾向が明らかになった。

 秋冬スタイルはずばり「ブリティッシュ」へ。ここ数シーズンのトレンドだった温かみあるブークレなどの素材や大きな柄といったトレンドから移行している。(小笠原拓郎)

 シックな英国調へとトレンドが移る中で、マーケットの要望として仕様やディテールを強調したものを求める声が強まっている。例えば、シャツではタブカラーやクレリックといったディテール、ジャケットではダブルブレストやシングルだとスリーピースの仕様になっているもの。太めのラペルへとトレンドが移っている。

 色はブラウンのグラデーション、フォレストグリーンやボトルグリーン、差し色にえんじ、ボルドー系が使われる。柄はハウンドツースやグレンチェック。ただしチェックのコントラストは弱くなっている。

 コートなどのボリュームがアップしているのも特徴といえる。とりわけ、バルカラーなどでボリュームを強調したコートが増えた。トレンドのオーバーサイズの流れが、クラシックに徐々に落ちてきている。

●ラルディーニ

 通常のラインのアッパーライン「サルトリア・コレクションを揃えた。フル毛芯で手仕事の比率が高いモデルで、日本小売価格はスーツ18万円、ジャケット14万円が目安となる。ブリティッシュビンテージがテーマで、イタリア人が好むブリティッシュがイメージ。ブラウンとチェック柄がキーとなる。ジレを挟むスタイルが多いのも特徴で、そこにペーズリーや小紋のタイを組み合わせる。

ラルディーニ
ラルディーニ

 

●ブルネロ・クチネリ

 「ジ・アート・オブ・ブレンド」がテーマ。さまざまな素材、いろんな文化をミックスしたもの。カジュアルサルトリアルと呼ぶ、テーラードとスポーツのミクスチャーはそのままに。キーアイテムはカシミヤ、ベビーアルパカ、シーアイランドコットンのコーデュロイなど、上質なもの。ベージュ、グレー、ブラウン、ネイビーをベースに、赤やオレンジ、イエローなどのポジティブなカラーを入れている。パンツのモデルで新しいのはスムースフィットと呼ぶ股上が深くわたりも太いモデル。ゆるく体になじむようなラインだ。

ブルネロ
ブルネロ・クチネリ


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