山本代表
岡山市内にあるメンズセレクトショップ「PARK」（パーク）は、20年秋に路面店でオープン。セレクトショップで活躍していた山本弘毅さんが、「将来自分の店を持ちたい」という目標を実現したもので、コロナ禍の真っただ中に、開設に踏み切った。
コロナ禍の開業については、「不安ももちろんあったが、逆に自店で何を一番重視したいのかをしっかり考えることができた」と振り返る。「ここで服を直接見てもらい、リアルでなければ伝わらない魅力を感じてもらうこと」に注力した。
扱いブランドは、「スタジオ・ニコルソン」「ポリプロイド」「ヴェイランス」など。「ミニマルだけれど、素材、パターン、ステッチワークなど細部に洗練されたデザインが宿っている」と山本さん。
ハンガーラックに服を一つひとつ丁寧に並べ、BGMのチョイスにも工夫するなど、空間演出にもこだわる。こうして、「服も店も余白の美しさを直接味わってもらうこと」を目指している。
自店ではECもしている。「ここに来るきっかけがEC、SNSという人もいる。ECそのものについては批判的ではない」と言う。ただ、「ECサイトで服を見るのと、直接見るのとでは中身が違う」と続ける。
3年目に突入し、顧客は順調に増えている。高校生から年配の人まで幅広い客層が楽しむ。今後については、「ファッション業界の人はもちろん、異業種や自分と異なる世代の様々な人ともっと出会い、個店だからこそ実現できる新しい提案を創り出せれば」と考えている。
