【パリ=松井孝予通信員】エマニュエル・マクロン仏大統領が、経済・産業・デジタル大臣時代に経済成長を目的に提出したマクロン法の発効により、労働組合と協議を重ねた末、念願の日曜営業を開始したパリの百貨店(プランタンは6月ごろから)。他店と差別化し、地元の消費者をいかに引き寄せるか。週末集客の新たな戦略が不可欠となった。
「パリ市民が一番好きな百貨店」をキャッチフレーズとするBHVマレ(ギャラリー・ラファイエット傘下)は、ライフスタイルの変化に敏感なマレの地域性を生かし、春限定で本店屋上1400平方メートルに市民共同のオーガニック農園を開設し、ナチュラル志向の週末イベントを用意。
その一つとして、パリ市との協賛で、「パリ農場」と八百屋に旧ガレージと通りを開放し、ウィークエンド青空市を開催した。
羊やヤギ、カモにウサギなどの動物たちがやってきて、日常を忘れる牧歌的光景の中、野菜・果物のソムリエとも言える「プリムール」の呼称を持つパリの八百屋たちによる厳選された作物に、野菜の彫刻師によるデモンストレーションのアーティスティックな驚きも加わり、多くの家族連れが味覚の発見を楽しんだ週末となった。
このほかにも野菜料理のアトリエやオーガニックコスメのスキンケア講座など、多彩なプログラムが用意されている。
野菜の彫刻師によるフード彫刻
子供に大人気の動物たち