オープンファクトリー 伊勢型紙をデジタルプリントで

2017/04/21 06:26 更新


 プリント生地販売サイト「ハッピーファブリック」などを運営するオープンファクトリー(東京、堀江賢司社長)は、立命館大学アート・リサーチセンターと共同で、伊勢型紙の伝統柄をデジタルプリントでよみがえらせるプロジェクトを開始した。20柄をラインナップし、1メートルから受注販売している。

 伊勢型紙は三重県鈴鹿市に伝わる伝統工芸で、和紙を使った型紙にきものの柄や文様を彫り込む。そのアーカイブを同大学アート・リサーチセンターが精細な画像でデジタル保存しており、その活用の一つとして今回の試みにつながった。

 チョウ、牡丹(ぼたん)、コウモリ、市松など20種類の文様を大柄や小紋に使い、若紫、茜(あかね)、萌黄(もえぎ)といった古来の色で計60揃えた=写真。いずれも伊勢型紙ならではの緻密(ちみつ)な柄を再現しながら、どこかモダンに感じさせるデザインが新鮮。きものや小物などの用途を想定する。

 価格はベースの生地によって異なるが、1メートル当たり2900円から。デジタルプリンターを複数台保有するグループのプリント工場で生産し、小ロットに対応する。23日までSNS(交流サイト)を活用したキャンペーンを行い、認知向上を狙う。

蝶やコウモリといったモチーフを古来の色で表現した 


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