オンワード樫山の婦人服ブランド「自由区」の17年春夏の販売は、トレンドを反映した商品の打ち出しと、6月以降の期中企画の拡大策が実って好調に推移した。特に4~7月の販売実績は前年同期比約10%増で、プロパー販売比率も向上した。
(北川民夫)
自由区は4月に投入する企画でブラウスと、スカートやパンツを組み合わせたスタイリング提案を強化。さらに袖コンシャスなどトレンドを意識した商品を拡充した。これら初期投入した品番の販売動向を分析、6月以降に販売する品番の期中比率を向上したことが、販売増の主な要因。ブランド全体として4~7月のプロパー販売比率は3%増。7月単月では10%増の2ケタアップとなった。
特に4~7月のブラウスのプロパー販売は55%増、スカートは54%増だった。「パンツが得意な自由区ではあるが、今春夏はスカートも充実した。フィッシュテールスカートをはじめリバーシブル、プリントなどを打ち出し、投入時期に応じてカラー変化も加えながら販売したことが良かった」(越智大輔自由区事業本部長)という。
自由区は4月投入のブラウスで、「例年に比べて定番品の比率を下げた。ブラウスではトレンドとして鮮度のあるベルスリーブなど袖コンシャスの企画を充実し、これがヒットした」としている。その後、売れ筋品番を絞り込みながら追加生産をかけ、6~7月以降の期中対応の比率を「従来よりも約10%向上」する施策をとった。「4月中旬には追加品番を決定した。追加する際には刺繍柄やカラー展開に変化を付け、売れ筋品番を進化させた」ことで店頭の鮮度を向上し、販売を伸ばした。
自由区は「市場全体としてセールのインパクトが失われている。プロパー販売を重視し、期中企画を充実する」方針。今春夏の自由区の平均価格は、ブラウスが1万6600円、カットソートップが1万2400円、パンツ1万7000円、スカート2万0500円だった。