レディスブランド「ボーメ」 19年春夏スタート

2018/12/03 11:00 更新


 レディスアパレルメーカーのクルーズは、レディスウェアブランド「ボーメ」を19年春夏からスタートする。女性のライフスタイルにフォーカスして、女性が本来備えているセンシュアリティーに着目して商品を作る。

 同社が手掛ける「エリン」よりも官能的な雰囲気がある。ディレクターやデザイナーは設けず、デザインチームで手掛ける。

 ファーストシーズンの19年春夏は、女性のしなやかなラインをセンシュアルに表現している。「今のムードに対する私たちの解釈」として、六つのキーワードを掲げた。キーワードは、「新しい基盤」「コミュニケーション」「休暇に必要なもの」「自然のニュアンスある香り」「血の赤」「官能的」。官能性を表現するために、上質で繊細なシルクやリネンを国内外から選び、その生地の特性を生かしてパターンを作った。

 特にドレスが充実する。透け感のあるジャカードのシャツドレス、マットなジャージーのストラップドレス、リネンライクなドレス。ベアトップのジャンプスーツや、背中がぱっくりと開いたシャツドレスのように、肌見せもポイントだ。リラックス感があってラグジュアリーなコレクションは、気軽でありながらレストランにも行ける。ドレスの上に羽織るサマーウールのジャケットコートも作った。繊細な生地とソリッドなフォルムのバランスを重視している。

 ドレス3万円台後半~7万円台、アウターは4万円台前半~8万円台。価格はセレクトショップのオリジナル商品よりも高く、インポートよりも手頃なミドルレンジを意識した。

 「国内ブランドにしてはチャレンジングな価格帯だが、オリジナル商品が売れ、個性的な商品も多く揃うなか、低単価で勝負するのではなく、大人に向けて素材にこだわった商品を作りたかった」と同社役員の榎本実穂さん。

「ボーメ」
「ボーメ」

 同社は、軸となるボーメから枝葉を広げるようにさまざまなレーベルを作っていく。まず作ったのは、インナーの「アンダーニース」。「~の下に」「隠れて下に」という意味の言葉で、服と体の間に位置する新しいアイテムとして提案する。繊細なリブのタンクトップ、布帛のボディースーツ、ホックが一つしか付いていないブラトップなどを、元々下着を作っていたフランスの工場で仕立てた。

 セクシーではなく、ヘルシーで知的に見えるデザインを目指したという。ブラトップ2万円台後半、トップ1万円台後半~3万円台、ボディースーツ2万円台後半~4万円台後半。

 ブランド立ち上げの理由について榎本さんは、「企業として新しいものにチャレンジしていく必要がある。小売り出身の人が集まっている企業なので、小売りのフィルターを通してビジネスが広げていきたい」という。ファーストシーズンの卸し先はトゥモローランドやユナイテッドアローズ、ストゥディオス、RHCロンハーマンが決まった。

「アンダーニース」


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