名古屋市内百貨店14年度、首位は?

2015/03/05 06:26 更新


 名古屋市内百貨店で年間売上高首位が入れ替わった。ジェイアール名古屋高島屋の15年2月期売上高(速報値)がこれまでトップだった大丸松坂屋百貨店の松坂屋名古屋店を初めて上回った。

 ジェイアール名古屋高島屋の通期売上高は1260億3400万円(前年比4.7%増)、松坂屋名古屋店は1256億3600万円(1.2%増)。14年2月期は松坂屋がジェイアール名古屋高島屋を37億2600万円上回っていた。

 これまでも単月では両店は売り上げが拮抗(きっこう)し、ジェイアール名古屋高島屋が松坂屋を上回る月もあった。店舗面積は松坂屋が8万7000平方㍍、ジェイアール名古屋高島屋が7万8000平方㍍。ジェイアール名古屋高島屋はターミナル立地の集客力を背景に特選衣料雑貨や催事などで業績を伸ばしてきた。

 一方、400年の歴史を持つ松坂屋名古屋店は「贈答品は松坂屋の袋」といわれる店舗ブランドの力や外商顧客を背景に地域一番店を維持してきたが、00年にJR名古屋駅構内にジェイアール名古屋高島屋が開業して以降、追い上げられてきた。

 10年にはジェイアール名古屋高島屋に隣接する松坂屋名古屋駅店が閉店、松坂屋は店頭や外商の顧客を栄地区の名古屋店に集中させた。最近は「うふふガールズ」や「ごちそうパラダイス」など女性客を狙った売り場を強化してきた。

 ジェイアール名古屋高島屋は17年に増床する。名古屋駅地区と栄地区との競合が強まる中、地域一番店を巡る攻防が続く。



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