5年程前はテレビに出て古着ブームの解説をする機会もあった。それだけ古着が注目されていた時期だったと思う。あれから時間が経ち、最近は「古着ブームは落ち着きましたか?」と聞かれることがある。
そのたびに少し違和感を覚える。古着ブームが落ち着いたとしたら、次は新品ブームなのかと言えば、そういう単純な話ではない。新品と古着はボーダーレスであり、お客様にとっては数ある選択肢の一つに過ぎない。気分やシーンによって選ばれるもので、どちらか一方だけが選ばれ続けるものでもない。
実際、売れている店は古着か新品かに関係なく売れ続けている。一方で、そうでない店はどのジャンルでも厳しい。これは流行の問題ではなく、日々の積み重ねの差だと思う。
「古着屋JAM」では「今、欲しい商品がもりもりあること」、整理整頓された売り場、そしてお客様の入店から退店まで笑顔やあいさつ、大きな声、返事、機敏な行動が徹底された活気ある雰囲気を大切にしている。こうした基本の積み重ねが結果に表れると実感している。
流行は確かにあるが、それだけで商売が決まるわけではない。ブームに乗ることよりも、選ばれ続ける店であることの方が重要だ。日々の積み重ねの中で信頼を築き、「この店で買いたい」と思ってもらえるかどうか。それが長く続く商売の本質だと感じている。
(JAMトレーディング社長 福嶋政憲)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
