森ビル 火災時初動訓練のVRシミュレーター 各施設で今後導入へ

2021/09/03 06:28 更新


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火災発生時の対応をVRで再現する

 森ビルは商業施設やオフィスビルなどで、火災時を想定した初動避難訓練がVR(仮想現実)上でできるシステム「火災時初動訓練VRシミュレーター」を独自開発した。今後、六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズなど同社施設全ての管理・運営に関わる社員と協力会社のスタッフを対象に、同シミュレーターを使った訓練を順次開始する。

 同シミュレーターは虎ノ門ヒルズビジネスタワーでの火災発生を想定し、仮想空間内で訓練者が火災報知器を鳴らしたり、消火活動や避難誘導などを行うシステム。システムソリューション企業の理経(東京)がVRを制作した。判断や行動に対する採点機能も搭載しており、「担当者の主観に頼らない、客観的な採点結果によって、より効率的なスキルの向上が期待できる」という。今後、扉に触れた際に火災による熱が疑似体験できる感熱デバイスの導入も検討している。

 同社は各施設で防災対策を強化しており、従業員を対象にした避難訓練も積極的に実施してきた。しかし、稼働中のテナントが入居するビルなどでは「火災発生現場を忠実に再現することは不可能で、大規模で本格的な初動訓練の実施には限界があった」ことから、同システムを開発した。コロナ下で人流抑制や行動制限がある中で、「いつでも、どこからでも、何度でも適切な訓練の実施が可能となる」という。

 ほかにも、デジタル技術を活用した防災対策を強化している。国土交通省の3D都市モデル整備・利活用プロジェクト「プロジェクト・プラトー」の20年度事業に参画し、BIM(建築物の属性情報を併せ持つ建物情報モデル)データを活用したバーチャル空間での避難訓練シミュレーションツールを3月に一般公開した。今後、施設への来館者やテナント向けに実装化し、「要望があれば、他社施設にも提供する」考えだ。

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