ウェブマーケティングのモンゴロイド(大阪市、笹川賢代表取締役)がメンズのインナーボトム「Honozy」(ホノジィ)を立ち上げた。全方向に200%伸縮する「パンフリー」や蒸れにくく抗菌防臭効果のあるバンブーをはじめとする独自性の高い素材の活用、内側にサポーターを配したふんどし構造の設計など、2年がかりで開発した商品だ。日々の生活、インナーにこだわる30代以上の男性に向け、当面はEC中心に発信する。
(山田太志)
課題を最初から
同社は13年の設立。ECやウェブ広告を主に、コンサルティング業務や運営代行を手掛けてきた。大手よりも中小・中堅、地方のクライアントとじっくり取り組むことで、ウェブに関わる様々な課題をスタート時から一緒に取り組むのがポリシー。繊維関連の中小企業も少なくない。
クライアントはEC販売で困ったり、DtoC(消費者直販)ブランドの打ち出し方に悩む企業が多い。「自分たちも物作りや販売などの苦労を分かち合うことで、より突っ込んだ話し合いができる」と感じた。また、かねてから「ウェブという無形商材以外に有形商材を持ちたかったし、今後は飲食関連も手掛けてみたい」という思いも後押しした。
アイテム拡充へ
最初にメンズボトムを選んだのは、笹川代表が「長年のパンツ難民」だったこと。高級ブランドから量販ゾーンの商品まで20ブランド近くを着用してきたが、ピンと来る商品に出合えなかった。ホノジィは、惚(ほ)れるという意味の江戸時代の言葉「ほの字」から命名、粋な日本生まれのブランドを目指していく。
ラインナップは、パンフリーを使い〝自在に〟動きやすい「じざい」、バンブー生地で色にこだわる「いろみ」、同じバンブー生地で下着の中に別の部屋〝離れ〟を設けた「はなれ」の3シリーズを揃える。価格はじざいが税込み5610円、はなれ5720円など。
11月にブランドサイトを開設し販売を始め、3カ月間は周辺の友人・知人、プレゼントを贈る女性も含め、評価をフィードバックしてもらっている段階。2月以降、様々な意見を取り入れながらレベルアップさせていく。Tシャツやインナートップ、靴下、ルームウェアも検討中だ。機会があれば、新進ブランドを求める商業施設に期間限定店などを出店したい考え。「とにかく今は試行錯誤中。在庫の持ち方などもこれから勉強していく」と笹川氏。妻は大手女性下着メーカーでの勤務経験もあり、これから知恵を借りることも増えそうだ。