光映工芸「ミツワダ」 金彩友禅で作るバッグ 和装以外の販売先開拓

2015/02/07 09:22 更新


 京都で伝統工芸の金彩友禅を手掛ける光映工芸(和田光正社長)は15年春、バッグや小物雑貨のブランド「ミツワダ」を立ち上げた。金粉や銀粉を重ねて様々な柄を描いた華やかなデザインで、和装以外の流通ルートの開拓をめざす。百貨店の外商催事などでの販売が決まっているという。

 工房の職人が生地に手描きでのりを載せ、そこに金粉や銀粉を重ねて立体感のある柄を表現する。柄はアラベスク模様やオリーブの葉、ペーズリーなど、クラシックなモチーフが中心。銀粉に顔料を混ぜることで、ピンクやブルー、玉虫色といった色合いも表現が可能だ。

 特に目をひくのは、純金でブドウの柄を描いたハンドバッグ(参考価格100万円)と長財布(同30万円)。金色、豊穣をイメージさせるブドウの実といった「縁起の良い」モチーフを組み合わせているのがポイントだ。銀粉を使ったハンドバッグは30万円前後が中心。名刺入れ(3万円から)、ポーチ(5万円から)といった買いやすい商品もある。

 「クロコダイルやオストリッチのバッグは既に持っているという層に向けて、京都の職人の手作業による伝統工芸の価値を打ち出す」(和田社長)という。和田社長自身も金彩友禅の作家で、きものブランド「京金彩」「光阿弥」を監修している。

(繊研新聞 2015/02/04付)



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