11月1日にリフレッシュオープンした伊勢丹新宿本店の4階は、「上質」「高感度」に着目しながら、洋服だけにとどまらないライフスタイル提案型のフロアへと進化した。全体のブランド数は約70。新たに10近くのブランドが加わった。
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満を持してデビューしたのは国内の百貨店初の導入となる「フィービー・ファイロ」。本国のビジュアルマーチャンダイザーが来日して内装し、柱周りを蛍光灯で装飾した。インダストリアルな質感のラック2台に洋服が掛かる。伊勢丹新宿本店のバイヤーがセレクションしており、雑貨を並べた棚什器は、実用性の高いビッグバッグの品揃えが目立つ。
通路に面した中央には、ロンドン・メリルボーンに工房を持つ香水「パフューマーエイチ」が国内初のインショップ売り場を開設した。接客も同店の専門スタッフだ。壁面側には、「ジャパニーズモダン」と題して、日本の暮らしを彩る国内外のビンテージ家具のエリアを作った。接客用として置いているローテーブルと椅子のセットも受注販売している。
通路沿いには「オーラリー」「マディソンブルー」などがインショップで出店。これらの売り場の間を、伊勢丹新宿本店のバイヤーが独自に買い付けて品揃えする「プライムガーデン」が網目状に広がり、アイテム構成に変化のある景色となっている。
オーラリーは3階の「リ・スタイル」からの移設。通路を挟んだ向かい側に新設された「ルイ・ヴィトン」に対して「カジュアルな雰囲気になるが、上質な素材、質の高い物作りをしている日本のブランドに着目し、次世代のラグジュアリー売り場を提案したい」という。
プライムガーデンの買い付けで、「ハルノブムラタ」「ポステレガント」といった若手のブランドも通路側に集積した。マディソンブルーも含めて、インポート感覚のシルエット、素材のクオリティーの高さを感じさせる国内ブランドはこの間、売り上げも順調に伸びている。4階の中心顧客は当初、50~60代だったが、現状は30代半ばから40代後半が多く、「ラグジュアリーでリアリティーのあるものが求められている」という。