三井不動産は4月17日、大阪府門真市に広域型SC(RSC)「ららぽーと門真」とアウトレット施設「三井アウトレットパーク(MOP)大阪門真」をグランドオープンする。RSCは国内21施設目、MOPは国内13施設目(建て替えのため、一時休業中のマリンピア神戸含む)で、RSCとアウトレットを組み合わせた施設は同社では初めて。
(有井学)
二つの業態を組み合わせて「日常から非日常の買い物体験をワンストップで提案し、リアルの価値をさらに向上」(若林瑞穂常務執行役員商業施設本部長)させることで、半径10キロ圏が標準の従来のRSCよりも広域からの集客を狙う。年間来館者数は1500万人、年間売上高は460億円を目指す。
京阪本線・大阪モノレールの門真市駅から徒歩約8分の立地で、パナソニックの工場跡地を再開発した。開発地全体の敷地面積は約16万平方メートルで、三井不動産レジデンシャルによる分譲マンション、今夏に開業予定の「コストコホールセール」、東和薬品の事業所との一体開発。 店舗棟は地上1~4階で、店舗面積は6万6300平方メートル、テナントは251店(ららぽーと153店、MOP98店)。1階と3階をららぽーと、2階をMOPとする。MOPは3月に閉館した近隣のMOP大阪鶴見を移転・増床した。店舗面積を大阪鶴見の2倍強の2万200平方メートル、店舗数を約1・5倍にした。欧米のファッション、スポーツブランド、国内セレクトショップなどが出店、関西アウトレット初出店は17店、そのうち4店が国内アウトレットに初出店する。
ららぽーとは大阪府初出店が20店、そのうち関西初が18店。SC初が15店、新業態が11店。アダストリアグループが販売する米カジュアルファッションブランド「フォーエバー21」の日本再進出1号店が同社の「ラコレ」「ローリーズファーム」に近接する区画(3階)に出店する。ファッションは「ユニクロ」「ジーユー」「H&M」などが入る。1階の店舗面積の半分を「黒門市場」、食品スーパー、飲食店などの食のゾーンにする。3階には約1100席のフードコートも開設する。1階に大型複合映画館「TOHOシネマズ」、3階にアミューズメント施設の新業態「すみっコぐらし・あそびスタジオ」なども入れ、娯楽機能も充実する。館内にイベントができる吹き抜け空間、4階屋上に子供の遊び場や「ロゴス」のカフェ新業態などを配置した広場を作り、滞在機能も強化する。
MOP大阪鶴見の移転・拡大を検討する中で、「足元商圏が厚い門真に移転してららぽーとと組み合わせれば、新しい価値が提案できる」とし、初の複合業態を開発した。29年には2階に直結したモノレールの新駅が開業予定だ。