ミラノ・デザインウィーク㊤ 「曲線を描く」家具が広がる

2024/05/08 15:00 更新会員限定


 イタリア・ミラノで4月15~21日に「ミラノ・デザインウィーク」が行われ、16日からは中核イベントの「第62回ミラノサローネ国際家具見本市」(ミラノサローネ)も開かれた。ミラノサローネには、35カ国から1950の出展があり、6日間の来場者数は36万人を超えて、前年に比べ17.1%増えた。伊以外からの来場は、全体の54.3%を占めた。ウィーク中は市内各所で開かれる展示やイベントの総称「フオーリサローネ」には1885ブランドが出展し、デザインウィークはコロナ前の活況を本格的に取り戻した。

(ミラノ=高橋恵通信員)

 ファッションブランドも、家具やホームコレクションの新作展示を行った。ミラノサローネに見られた「曲線を描く」トレンドは、ファッションブランドにも多く見られた。

 「エトロ・ホームインテリアズ」は、この2年で服の世界との融合が進み、更にロマンティックでエクレクティックなムードを醸し出す。今回は「レトロマキシマリズム」をテーマに、エトロのアーカイブから厳選したゴブラン織りを巨大化した花柄、ピンクやグリーンのブロケードなどのビンテージの雰囲気を取り入れた。ソフトで体を包み込むようなフォルムのソファやアームチェアにまとわせた新作「キルターナ」などを発表した。

エトロ・ホームインテリアズ

 市内の店舗で展示会を開いた「フェンディ・カーサ」は、FFロゴ、ペカン柄などのアイコニックなモチーフを粋にこなしている。ロゴの使い方が新しく、機能性ともリンクしたのは、コントロヴェントがデザインしたモジュール式ソファ「エフ・アフェアー」。FFロゴの組み合わせは立体的に表現され、二つのふっくらとしたFが抱き合っているように見える。

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