「マイケル・コース」が、40周年を記念した21~22年秋冬コレクションをオンラインで配信した。テーマは「オープニングナイト」。昨春以降、ブロードウェーの劇場街はコロナでゴーストタウンになっている。マイケルはタイムズスクエアの中心に立ち、劇場への愛と劇場関係者たちへの寄付を訴えるメッセージをライブ配信した。
劇場街の老舗レストラン「サルディス」を舞台にベッド・ミドラー、マリア・トーメイも登場したショートフィルムを経て、劇場街の路上を夜のランウェーへ。シンガーソングライターのルーファス・ウェインライトの歌をBGMに見せたのは、クラシックでシンプルだがカッティングでドラマチックな気分を出したラインナップ。大きなテーラード襟、太ももまで入れた深いスリット、超ミニ丈、セクシーなカットアウトが特徴だ。柄は千鳥格子、グレンチェック、タッターソール、大きなゼブラ柄、レパード。素材はフェイクファー、スパンコール、レザーなど。コートのバリエーションが充実している。
スーツもピンストライプにラメを使ったり、スリーピースのインナーをベアショルダーにしたりして、タイムレスな中にグラマラスなきらめきを入れた。歩き終わったモデルたちはシューベルト劇場に入り、最後はステージで熱唱するウェインライトにスタンディングオベーションを捧げた。
(杉本佳子ニューヨーク通信員、写真=Janice Yim)