丸紅ファッションリンクは、18年春夏からドイツの透湿防水素材「シンパテックス」を使った製品OEM(相手先ブランドによる生産)を始める。シンパテックス社との間で近く日本での独占販売契約を締結する見通しで、覚書を交わした。契約は18年1月から3年間の予定。
シンパテックスは、「環境と人に配慮した100%リサイクル可能なメンブレン」で、安全性の高いポリエーテルエステル膜を使用。「ブルーサイン」や「エコテックス規格100」の認定を受けている。5ミクロンから25ミクロンまでの薄さで、伸縮性が縦、横とも300%という無孔質膜を使い、「汚れや洗剤が詰まらず、機能が落ちない」ことも特徴だ。20カ国以上で使用されているが、日本では約20年ぶりに本格的に販売されることになる。
丸紅ファッションリンクは加工済みのテキスタイルを受け、中国やASEAN(東南アジア諸国連合)、バングラデシュで縫製し、日本の顧客に提供する。製品はレインウェアからスタートする。その後、スポーツウェアや丸紅フットウェアと連携し、シューズも開発する。
丸紅グループは20年以上前にシンパテックスを扱った実績があるが、環境への配慮や機能性を重視した本国側の戦略が日本市場に合致すると判断。改めて独占販売契約を結び、日本での拡販に乗り出す。