《めてみみ》日本から生まれるクリエイション

2025/09/05 06:24 更新NEW!


 都内では、楽天ファッション・ウィーク東京26年春夏が開催されている。参加ブランドは例年よりも少ないが、これまで見たところ、いつもより充実したコレクションが多いように思える。

 ボディーを意識したデザインで新たな可能性を感じさせる「ムッシャン」(木村由佳)や、児島のデニムの加工技術を生かしたコレクションを見せた「アンセルム」(山近和也)。初日は初参加のブランドがエネルギーあふれるコレクションを披露した。やはり新しいデザイナーの参加はファッション・ウィークに新陳代謝をもたらし、市場を活気付ける。ブレイキンのダンスバトルとともに新作を見せた「ヨシオクボ」(久保嘉男)など、ダンスカルチャーとファッションとの関連で新たな表現を模索する例も見られた。ファッションをストリートカルチャーの文脈で表現するあたりに、いかにも東京らしさを感じさせる。

 ファッション・ウィークの中盤には若手デザイナーを支援するLVMHプライズの25年グランプリに「ソウシオオツキ」(大月壮士)が選ばれたというニュースが飛び込んできた。大月は日本のデザイナーとして3人目のグランプリとなる。

 今、日本のデザイナーが世界のファッション市場をクリエイションでけん引しつつある。ファッション・ウィークの後半に、どんな新しい才能が登場するか期待したい。



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