《めてみみ》100均から学ぶ視点

2025/03/12 06:24 更新


 自分自身ではさほど気が付かない日常のちょっとした不満やストレスについて、商品として提案されると「ああ、確かにそうだった」と思い出し共感する。100円均一ショップに足を運ぶたびにそんな感覚を持つ。

 最近見つけたのはカバーいらずの粘着テープクリーナー。カーペットやマットのほこりなどを取る際に役立つ掃除道具、いわゆる〝コロコロ〟だが、使い終わってケースに戻すのがいつもめんどくさいと感じていた。見つけたものは本体に突起が付いていて、そのまま置いても粘着部分が直接床にくっつかないようになっていた。これなら使いたいときにすぐに使えてしまえる。あまりに簡単な工夫だが、それだけで快適さが増すことに驚いた。

 最近ヒットしている「手を使わずにかがまず履ける靴」も、そうした日常のちょっとしたストレスを解消するアイテムの一つ。急いでいる時など、いちいちかがんで靴を履くことにイライラした人は多いと思う。先述の靴の仕様は「靴とはそういうもの」という常識を打破した。もちろん開発は簡単なものではなかったと思うが。

 ファッションアパレルの場合、企画側は当然トレンドや格好良さに目が行く。しかし身に着けるものである以上、ちょっとしたところに不便さや気になる点が出てきたりもする。いつもとは違うそんな視点で商品を考えても面白そうだ。



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