《めてみみ》にぎわう上海

2020/05/20 06:24 更新


 上海市は5月9日午前0時に警戒レベルを2級から3級へ引き下げた。公式発表文書には、感染予防コントロールを高度に重視し、「外部からの伝染と内部の拡大再発を同時に防ぐ」という予防コントロール策を堅持すると明記している。9日に街を歩いてみると、繁華街は多くの人でにぎわっていた。

 レベル引き下げと同時に「個人のマスク着用に関する手引き」も公表した。それによると公共交通、医療・福祉機関、学校など国が指定する場所ではマスク着用が義務付けられており、年配者や慢性疾患のある人は外出時にマスク着用を推奨、一般の人々も手元に随時マスクを用意し状況に応じて着用するよう求めている。

 週明けの11日には、多くのオフィスビルで入館時の検温やQRコードによる健康証明の提示などが必要なくなった。ただ、労働節の5連休では約1億人が国内を旅行した。労働節休暇が終わり、そろそろ2週間。患者数の推移が気になるところ。

 先週末、湖北省から上海へ職を探しに来た人が病院でPCR検査を受けたところ陽性反応が出た。翌日、その人が乗った地下鉄路線などが公表されると同時に接触者の調査、注意喚起がなされた。私のところにも複数の知人から、このニュースが転送されてきた。にぎわいを取り戻しつつある上海だが、緊張感と隣り合わせだ。



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