再開発の真っただ中にある東京・渋谷の新たな商業施設として、渋谷パルコが本日オープンする。事前の内覧会では、たくさんのブランドの初出店が確認できた。国内外のブランドがこれだけ多く集積すると、新しいものを探す楽しさを実感する。とりわけ、多くの百貨店が扱わなくなった日本の若手中堅ブランドが充実している。そこにパルコとデザイナーの覚悟が感じられた。
新しい何かを探すドキドキ感はどこの売り場にも不可欠。渋谷パルコの場合、3階のオリジナル雑貨を集めた「プエブコ」から古着のTシャツを集積した「ベルベルジン」があるテラスにかけての空間が面白い。今の時代を感じさせるのは4階にブランド古着買い取り専門店「リンカン」の導入にある。消費の仕方の変化やサステイナブル(持続可能性)への考え方も背景にしたテナント構成だ。
オープン前夜には「アンリアレイジ」がファッションショーも開いた。このショーの服も全くの新作というわけではなく、これまでのアンリアレイジの古着を顧客から回収し、シーズンを超えて様々なシーズンテーマをパッチワークのようにつないだもの。このルックから一部を新店舗で復刻販売するという。
ビンテージやリサイクル、アップサイクルが新しい服と空間と混じり合う。渋谷パルコの今後に注目したい。