渋谷駅東口に渋谷スクランブルスクエア東棟が11月1日に開業する。商業ゾーンは営業面積約3万2000平方メートルで、ファッション・雑貨、食など213店が出店、年間売上高400億円を計画する。
今秋冬、渋谷での新商業施設の開業が相次ぐ。パルコは建て替え工事をしていた渋谷パルコを新施設として、11月22日に開業。延べ床面積約4万2000平方メートルに190店以上が入り、年間売上高200億円を目指す。12月5日には駅西口前に東急不動産が新しい東急プラザ渋谷を開業する。店舗面積約8250平方メートルに69店が入り、年間来館者数500万~600万人を見込む。
来春夏には三井不動産が宮下公園にホテル、商業ゾーンなどの複合施設を開業、渋谷での商業の集積が一気に高まる。就業者や訪日外国人など来街者は増えているとはいえ、競争激化を危惧する声もある。
ただし、今秋冬に開業する施設を見ると、一部で重複するテナントや分野はあるとはいえ、施設のコンセプトや店舗構成、MDが異なる。東急プラザは中心顧客対象の年代を他の2施設に比べて高い「40代以上の大人」とし、物販以外の比重を高めた。
SCが「飽和状態」とされるなか、この間開業した施設の多くはエリア内での「すみ分け」を重視してきた。渋谷がそのモデルケースとなるのか注目される。