《めてみみ》後出しジャンケン

2018/02/01 04:00 更新


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 米国の離脱で絶望的と思われたTPP(環太平洋経済連携協定)の発効が見えてきた。日本など11カ国は3月、チリで署名式を開催。11カ国が署名し、6カ国以上が国内で手続きを終えれば新協定は発効される。

 米国離脱に始まり、昨年11月ベトナムで大筋合意するもカナダが難色を示すなど曲折があった。しかし日本が中心となって各国をまとめ、なんとかここまでこぎ着けた。

 TPPだけではない。日本は昨年12月には欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉を妥結し、早ければ19年の発効を目指す。ここにきて、トランプ大統領はTPPの枠組みに復帰する可能性を示した。

 旭化成の小堀秀毅社長は記者会見で、「TPPはまだどうなるかわからないが日欧EPAはチャンス。これを機に巨大なEU市場で繊維や自動車関連などの販売を強めたい」と話した。「保護貿易主義に傾いていた流れが、自由貿易のいい流れに変わってきた」と歓迎する。

 じゃんけんで必ず勝てる方法がある。後出しだ。トランプ大統領はTPP復帰に関し「有利な協定」を求めるが、後出しを許してはいけない。しかし米国が参加するか否かでは、TPPの可能性は大きく変わる。米国を孤立させるのは得策ではない。もし現協定に従うのなら、各国大人の対応で再び米国を仲間に入れてあげようではないか。



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