札幌の商業施設、マルヤマクラス(三菱地所プロパティマネジメント運営)は、22年度(23年3月期)の全館売上高が前年比4.3%増の82億4500万円となり、コロナ前を超える過去最高を記録した。
同施設は09年開業、初年度売上高は59億4000万円。その後は10年連続で増収となり、19年度には80億円を突破した。20年度はコロナ禍の影響を受けながらも73億5500万円と1割ほどの減少にとどめ、21年度は79億800万円まで回復した。
継続的に売り上げを増やし、コロナ以前を上回るまで回復したのは、テナントの約7割を道内企業で構成していることによる他施設との差別化MDや、地元住民に向けたスーパー・食物販テナントの充実が大きい。また円山動物園など周辺施設との連携による相互送客に加え、円山地区の居住者と来街者が増加するなどエリアの魅力が高まっていることも後押しした。ES(従業員満足)向上施策の継続実施による協働意識の醸成と接客力向上も貢献したとする。
24年3月18日に迎える開業15周年に向けて、より質感を高めるリニューアルを計画している。